感想『コハエースGO 帝都聖杯奇譚』 経験値先生が描く真面目な聖杯戦争。アニメ化希望したい!
FGOで実装された岡田以蔵に沼に突き落とされたので、以蔵さんが出ているという『コハエースGO』を読みました。
よくこの帝都聖杯奇譚、経験値による『ぼくのかんがえた聖杯戦争』と紹介されていて、沖田さんやノッブが『コハエース』で初めて出てきたとき、この『帝都聖杯奇譚』からやってきたという設定だったらしいです。もちろん当時は架空の話だったようですが、経験値先生の手によって誰も作ってくれないから描かれました。
読んだ感想としては「お前が考えた聖杯戦争、おもしろかったよ―――!」と声を大にして言いたいです。
第二次世界大戦時の日本を舞台にした本作。
日本出身のサーヴァントが多く、他のFate作品と雰囲気がけっこう違っていて、真新しかったです。「帝都」「第三帝国」という単語にぐっとくる人は好きかもしれません。
経験値先生のデフォルメキャラで話が進んでいくのですが、けっこう真面目なお話でした。SDキャラでもあんまり気にならなかったです。
1冊で完結している物語なので、さくさくと話が進んで読みやすかったです。
感想としては、マジでアニメ化してくれないかな~と思わずにはいられませんでした。
もったいないんですよ。キャラクターみんな個性的で、もっとキャラが活躍しているのを読んでみたいんですよね。
1冊という尺の都合でおそらくカットされたシーンがあるんじゃないかと思うのですが、そのカットされたシーンや描写を増やせば1クールアニメいけるんじゃないか、と思うのですがどうでしょう。
せっかくFGOでコハエース出身キャラの声優さんも決まったし、沖田さんやノッブも人気鯖の一人だからアニメ化してもいけるんじゃないかな~と思います。
さて、せっかくなのでこの作品の以蔵さんの感想をつらつらと書いていきたいと思います。オタクなので。
軽いネタバレ含みます。
この作品の以蔵さん、最初出てきたとき、自分は「セイバー、坂本龍馬」だと名乗っています。GOの前で初めて出てきたコハエースEXでも自分のことをそう名乗って、真名を隠していました。
作中で「胡散臭い」「坂本さんってこんなんでしたっけ」とキャラに言わせて、実は違いますよ~と雰囲気を出していたので、まあ坂本龍馬じゃないんだろうなというのは最初からわかるようになっているのですが、この真名隠し、経験値先生うまいな~と思ってしまいました。
というのも、私のような坂本龍馬の知識が無く、坂本龍馬と言えばドラマなどの影響で「ぜよ」などといった土佐弁を使っているイメージがあるんですよね。
しかもこの『帝都聖杯奇譚』に登場する坂本龍馬は、真名隠しのため標準語を使っているんですよ。
だから私のような人間にとってみたら、この真名隠し、二重の意味でうまいな~と思ってしまいました。
また、この作品の以蔵さんは悪役ムーブしてます。マスターを人質にとる、しかも人質のマスターを傷つけるなどの外道です。そして小物感たっぷりのセリフを喋り、こちらの期待を裏切りませんでした。
最初にFGOのイベで以蔵さんを知った上でこの作品を読んだのですが、コハエースの以蔵さんとFGOの以蔵さん、別に性格が変わっているとは個人的には思いませんでした。
FGOのイベント内は主人公以外のマスターはいないからマスター人質作戦はとれませんし、もしマスターがいたとしたらアサシンの優位性を活かして、やっていたような気がする…。と勝手に想像してしまいます。
FGOの期間限定イベント『ぐだぐだ帝都聖杯奇譚』のストーリーは、一部の設定、キャラクターは違うけれどけっこう『帝都聖杯奇譚』のストーリーの流れに沿っていたのだと、読んでいてわかりました。イベントは『帝都聖杯奇譚』の流れと似せながらも、イフのようなものになっていたんだと思います。
『帝都聖杯奇譚』の以蔵さんは敵方で清々しいほどの悪役っぷりでしたが、イベントでは味方としての一面を見られることができ、『帝都聖杯奇譚』を読んだ後FGOのイベントストーリーを読み直すとぐっときます。
『帝都』の以蔵さんとFGOの以蔵さんの違いは、敵か味方か、マスターの違い、そんなところだったのではないでしょうか。
ところで、軍帽かぶってる以蔵さんも、いいよね!
坂本龍馬と名乗っているから、顔を隠すためにかぶっているのかな、と想像したりしました。
バーサーカーもキャスターもなかなか良いキャラしているので、来年あたりFGO内で実装してくれないかな~と思っています。