映画感想『カメラを止めるな!』 ネタバレあり感想。本作を見終わった後で制作裏話を聴くともっと面白い。
口コミでどんどん評判が広がって大ヒットになった『カメラを止めるな!』を今更ながら見ました。
この映画の評判が広がって気になってはいたんですが、巷の噂に従い、ネタバレは一切踏まずに今作を見ました。なんとなくゾンビ映画なのかな~ぐらいしか知らない状態を保ち見てみました。
(ネタバレありで感想を書いてあるので、注意!)
前半ワンカットで流れていたゾンビものは実は劇中劇で、後半からその生放送ワンカット劇中劇のメイキング編(舞台裏話)が始まる…という構成でした。
前半の段階で「なんかおかしいな…」と思うところは所々あり、(キャラ同士の掛け合いの微妙な間とか) そのおかしな点が後半で「実はこうなっていましたよ~」とわかる仕掛けになっています。
私は評判になってから見たので「実は~~なんじゃ…」と疑いの目を向けながら見ていましたが、後半のメイキングの真相を見て笑いました。実はコメディでした。
前半、狂気と執念が感じられた監督役を演じていたのが、実はリアルでは冴えないこの放送を撮っている(困り顔が似合う)監督で、がらっと印象が変わったのがびっくりしました。
よく『カメラを止めるな!』を紹介しているときに使われた「カメラは止めない!」と監督がカメラ目線で言っているシーンも、前半を見ただけだと狂気と執念が滲んだ顔に見えたのが、後半の舞台裏を知ってからだと、トラブルだらけで大変なことになりなって心の中ではきっとテンパっているのに、カメラの向こうで見ているスタッフ+プロデューサーに宣言しているんだ!と感じられて、面白いです。
そんな後半を見てからガラッと印象が変わるところがたくさんあり、一度見た後「あそこに伏線が貼られていたのか」とか「ここは実は~なっていたんだな」という点を探したくなりました。実際二回見ました。リピーターの人の気持ちがわかりました。
この映画の面白さって3つに分かれてるんじゃないか…と見終わった後に思いまして
① 前半、ワンカットのB級ゾンビ映画。(劇中劇)
② 後半、劇中劇の舞台裏。
③ この映画の作成秘話。(リアルの話)
かな…?
実際、私は録画した金ロー放送版の『カメ止め』を見ていたんですけど、その副音声で監督と出演者の人が制作裏話を語っていましたのを聴きました。
初見で①と②を見て「あ~面白かった~。副音声も聴いてみるか~」と何気なく聴いてみたら、めちゃくちゃ面白かった。
ワンカット撮影のときのリアルハプニングの話とか、予算が無い状態での監督の工夫とか。
監督役の家がリアル監督の家とか。泣いている赤ん坊がリアル監督の息子だったりとか。「使えるものは何でも使う!」という語っていたのが、聴いていてめちゃくちゃ笑った…。
それで映画を見るまで見ないようにしたままにしていた『カメ止め』の制作秘話を紹介していたNHKの『アナザーストーリーズ』を勢いで見たんですけど、カメラマンやメイクさん、本当の裏方スタッフさん話もあって、これもまた面白かったです。いや~大変だっただろうな~。
『カメ止め』映画の俳優さん、「あ、この人見たことある。カメ止めにも出ていたんだ~」とか思いながら見ていたんですけど、この映画に出ていた皆さんは全員無名の役者さんで、『カメ止め』にもではなくこの映画から出てきたんだとわかり、これもまたびっくりしました。
(『カメ止め』ポスターの右にでっかく映っている監督役の人、どっかで見たな~と思っていたら、実は見ていなかったという…。『カメ止め』後に見たんだと思う)
無名の役者さんたちのリアルシンデレラストーリーも味わうことができました。
熱が感じられて、面白かったです。
でも実際ワンカット映像撮るの大変だっただろうな~
どれが伏線でどれが計画通りの表現だったのか? それとも偶然発生したものなのか…?
面白かったし制作裏話を含めて楽しめた作品でした。