映画感想『ナイトメア ビフォア クリスマス』
キングダムハーツでびっくりしたのが、ナイトメアビフォアクリスマスの世界だった。当時、単純に作品を知らなかったのもあるし、キモかわいいのかかっこいいのかよくわからないキャラクターや世界観と、テーマ曲が妙に耳に残った。
時は流れ…、ようやく今になって「ハロウィンだし見てみっか~」と作品を視聴することにしてみたわけである。
93年の作品で、ストップモーションアニメだというのに、今見ても古臭さを感じないのがすごかった。
キャラクターや世界観が現代でも戦えるほど独特すぎて、すごい。
こりゃ、キングダムハーツに採用されるのもわかった気がする。ハロウィンタウンやクリスマスタウン、実際に走り回ってみたいと思わせられた。
ハロウィンタウンの本当に怖いといかないまでも、キモ怖い街並み。クリスマスタウンのカラフルで愛らしい街並み。
作品を知る前に、キングダムハーツで走り回った身からすると「ありがとうございます…!」と言いたくなる感じだった。
ここから下は主なキャラクターの感想。ストーリーのネタバレありです。
ジャック。
ハロウィンの王のガイコツ。
ストーリーとしては、ジャックのやっていることは空回りに終わった。
毎年のハロウィンにマンネリ化を感じていて、偶然訪れたクリスマスタウンに感銘を受け、サンタの代わりにクリスマスを行おうとする。
他の住人たちよりも紳士なキャラクターだとは思うのだけど、やっぱりハロウィンタウンの住人の一人であり、頭がハロウィン…もといハロウィンという価値観しか知らないのでやってることは冷静に考えるとちょっとひどい。サンタをさらってしまうのだ。
しかしながら、クリスマスという価値観を知らないジャックがやろうとしてもハロウィンのようになってしまい、人々を喜ばせることはできず、悲鳴を上げさせるばかり。彼の計画は失敗してしまう。
そうなるだろうなっていうのは、視聴者はわかっている。でもジャックはわからず、突き進んでいった。
キャラクターも憎めない性格をしていて、明るくポジティブだ。それを含めて、ジャックは道化だったのかなと見た後、思ってしまった。
余談だけど、歌がうまい。市村正親すごい。
サリー。
ジャックに恋するツギハギだらけの恋人。
この作品の良心。ジャックも紳士とはいえ、やっぱりハロウィンタウンの住人なのでナチュラルに「サンタクロースを攫う」という考えになってしまうキャラだったけど、サリーは本当に良心だった。
でも自由を求めて博士に毒を盛って行動不能にさせたり、腕や足の縫い目をほどいて手足を独自に動かしたり出来るので、ただの恋する乙女、使用人という立場に悲しむだけの女性では無く、やる女だったのがびっくり。
サンタクロース。
……被害者。
ブギー
今作のヴィラン。
サンタクロースやサリーを殺そうとした…というのは悪いけど、自分から計画し悪いことをしようとした…のではないのであんまりヴィランって感じがしなかった。家に勝手にサンタクロースを入れられてたし。倒されるほど…だったのかな…?
どちらかというと、ジャックの方がやることやってたし…。
余談だけど、ブギーも歌がうまい。
好きな人は好きっていうのは見ていてわかったかも。私もあのごちゃごちゃした映像美は見ていて好きだった。
久しぶりにキングダムハーツを起動して、街中を走り回ってみたくなった。