【ゲーム感想】ENDER LILIES: Quietus of the Knights 雰囲気にハマり操作性も良かった。買って良かったゲームでした。
白く儚い少女と黒騎士。そして滅亡した王国。
前情報はこれぐらいしか知らなかったのですが、「強いお兄さんとか弱い幼女」という要素に弱い私は見事にホイホイされ、遊びました。
軽い気持ちで始めて、気軽に楽しもうと思っていたのにめちゃくちゃツボに刺さりまして、微力ながらも布教しなくては…という思いに駆られ、筆を執りました。
1.ストーリーについて。
死の雨によって滅亡した「果ての国」
協会の奥深くで黒衣の騎士の声によって目を覚ました少女が、今作の主人公リリィちゃんです。
我々プレイヤーはリリィちゃんを操作し、果ての国がどうして滅亡したかという真相を探っていくことになります。
主人公のリリィちゃんは目覚める前の記憶がなく、喋れず、非力な少女です。
なのに、果ての国内部には「穢者」という死の雨にうたれ、わかりやすくいえばモンスター化した人間たちや生き物たちがリリィちゃんに襲いかかってきます。
当然、リリィちゃんは年相応の少女なので戦えません。
その代わりに戦ってくれるのが、黒衣の騎士です。
肉体を失い不死の存在になった彼が、スタンド攻撃みたいに敵を攻撃してくれます。
リリィちゃんは白巫女と呼ばれる「穢れ」を浄化できる存在の末裔で、戦いで浄化した穢者たちが力を貸してくれ、道中、スキルやできるアクションが増えていきます。
リリィちゃんが、かわいいんですわ…。
セリフはありませんが動作の一つ一つがかわいいんです。
(でも、回避アクションがヘッドスライディングなのはびっくりした。お顔大丈夫か!?と心配になる)
リリィちゃんを守る黒騎士もかっこいいんです。それでいて、いい人なんです。紳士なんです。
最初は「黒騎士さん…」ってなっていたのが、終盤「パパ!!!」っていいたくなるほどです。
ストーリーは道中で断片的にわかっていきます。
果ての国の内情や歴史、キャラクターを徐々に知ることが出来ます。
このキャラクターやばいんじゃないの…と初め思わせられても、実はいい人であったことがわかったり。そういう印象がぐるりと変わるのが「おお!」と思わせられました。
ドラマがあるわけではないのですが、先に進みたくなって夢中で遊んでいましたね。
でも皆、死んでるんだ。切ないんだ…。
2.難易度について。
今作のゲームのカテゴリは「メトロヴァニア」です。
実はそういうカテゴリを知らず、また遊んだこともなかったため、気になってはいましたが詰んだらどうしようと遊ぶ前は心配していました。
まあ、遊んだことないっていっても、こっちはスーパーファミコンでヨッシーアイランドとかドンキーコング2で遊んだことがあるしなんとかなるやろ…と始めたんですが、
「こちとら幼女やぞ。手加減せえ」
と言いたくなるほど、道中の雑魚、ボスに死にまくりました。
そんな自分でも、A,B,Cエンディング、全レリック回収、マップ埋めができたので安心して下さい!
というのも、このゲーム、割と頻繁にレストポイント(今作のセーブポイント)がありまして、死んでもペナルティなしでレストポイントに戻ることができるんですよね。ボスの直前にもレストポイントが置かれていて、死にまくっても大丈夫。
なので、割とストレスフリーでした。
(といっても初見では、道中でも「早くレストポイント来い…!」とHPが尽きそうになりながら進んでいたので、ハラハラ感は割と味わえました)
「あ、自分の腕前だと詰んだかもしれない…」と思ったときが何度かありましたが、諦めずに何度も何度も繰り返したら進めましたし、「次はもっと進めるかもしれない」「次はボスを倒せるかもしれない…」という「イケるかもしれない」という中毒性がありました。楽しかった。
ボスも割と死にまくりましたが、動作を覚えて慣れたら倒せました。あんまりにも死にまくったので、倒せたときは感動したり…。そのあと流れる回想でしんみりしたり、情緒が大変なことになりました。
ボスの穢者を倒すと仲間になってくれて、使えるスキルが増えるので、戦略や探索の幅が広がるのも面白かったです。
またこのゲーム、マップの地図は「アイテムを取り終わった箇所」と「まだ取り終わってない箇所」で色分けされています。それも、まだ手に入れていないものがあるとわかって、ありがたかったです。(気づきやすいところにあるとは限らないけど…)
3.音楽
ゲームの背景に流れている音楽もまた世界観を表していて、すごく良いです。
実はサントラ持っていまして、繰り返し聴くレベルになっています。
綺麗な曲が多くて、聴いていて心地良いです。
各エリアの曲は、なんとレストポイントのバージョンもあり、道中の曲のちょっと落ち着いたバージョンになっています。凝っている。
考察しがいがあるな~と思うのが各ボス戦の曲で、それぞれintroとoutroの2種類あり、ボスを追い詰めて、ボスが本気を出した後半戦で曲が切り替わります。それがキャラのどういったところを表現しているのか、考察するのが面白いです。
なのでサントラもオススメです!
あとラスボス倒してエンディング曲を聴いたら、Youtubeに行ってMiliの公式チャンネルでアップされている同楽曲のページに行って、字幕機能をオンにして日本語訳見て欲しいです。「ああ…」となって余韻に浸れます。
4.最後に(オタクの感想も添えて)
「幼女と騎士」要素に軽い気持ちでホイホイされDLしたら、ものの見事にツボに突き刺さり後日販売された数量限定版も購入しました。
この限定版、パッケージ版の他にサントラとアートブックがついています。
サントラはネットでDLできますし、アートブックも公式によると後日デジタル版を配信してくれるらしいのですが(2022年4月現在)、現物でとっておきたいな…と思ったので購入しました。
結論からいうと買って良かったです。
このアートブック、本編で出てこなかった情報がけっこう入っておりまして「えっ、そうだったんだ!」とキャラクターのことを知ることが出来ました。他にも色々と見所満載です。
本編でキャラクターが好きになった人は、読んだら満足できるはずです。
ゲームをクリアしたあと終わったのが寂しくなってしまって、もう少し遊んでいたいな…と思わせられたゲームでした。
本編で出てきたキャラたちのこともっと知りたいな…とアートブックも手に入れ、願い通りにもっと知ることが出来ましたが、キャラクターをよく知ることができた分、「もっと供給が欲しい」と呻く羽目になりました。
キャラクターたちの関係性を知ったら、掛け合いが見たい。
喋って欲しい。
過去編が見たい。
エンディング後のリリィちゃんも気になる。
2かDLCくれ。小説でもいい。なんかくれ。金なら出す…。
軽い気持ちで手を出したら、欲望という穢れにまみれることになるなんてな…。
遊ぶ前はそんな強欲な壺になるとは、思わなかったよ…。
というわけで、こんなゲーム感想でも読んで気になるな~と思った人がいたら、ぜひ遊んでみて下さい。
そして、2かDLCが出ないかな~。もっとコンテンツ広がらないかな~と一緒に祈りましょう!