金ローで『ショーシャンクの空に』を見た。
金ローで『ショーシャンクの空に』を見た。
実は全くの初見で、存在もゴールデンカムイの白石のとあるシーンが『ショーシャンクの空に』の有名なシーンのパロディとネットで知って、それで映画の存在を知ったという無知っぷりである。
でも名作と言われているものは見ておきたいという思いから、見てみることにした。
最初に一言感想を述べておくと、感動した。見て良かったとめちゃくちゃ思った。
「あ~面白かったね~」と満足するだけの映画じゃなくて、感動して満足して誰かに話の内容を語りたくなった映画だった。名作と言われるのもわかった気がした。
最初に刑務所映画とは知っていたので、直近でジョジョ六部を見たばかりの自分としては、無実なのに刑務所に入れられるのすら可哀想なのに、刑務所内のひどいイジメ、刑務官のひどい暴行、痛い、怖い、心が荒む・・・などなどがあるのではないかと最初身構えて見ていた。
実際、無いわけではなかったんだけど、割と見やすく見ることができた。
主人公のアンディとレッドたちが親しくなるのが早かったからかな?
銀行員だからお金関係に強く、ハドリー刑務官の遺産相続問題を解決してから、刑務官たちに頼られていく流れは笑ったし、刑務所内の環境を良くしていったのも面白かった。
中盤からは、その強みのせいで所長の賄賂などの不正経理を任されて、無実の証言のできるトミーも殺されて・・・と辛い展開になっていったけど、最後はアンディが脱獄してから、色々なピースがカチッとハマったようで「うわー。うわー!」と高揚してしてしまった。
そして仮釈放されたレッドがアンディの言葉を思い出して会いに行ったときは、感動してしまった。
私がこの映画を知ったのが、漫画で「有名な脱獄シーン」をパロディしたシーンを見たからなので、オチは脱獄するんだろうな・・・というのが最初からわかっていたわけだけど、ストーリーとしては最初から「脱獄」という目的に対して動いていたわけじゃなかったのが驚いた。
最初、アンディは調達屋のレッドにロックハンマーの調達を依頼し、見ている初見の私も「脱獄に使うのかな(そんなベタな・・・)」と思っていたけど、劇中の会話で一回、否定されてしまって「そうじゃないのか・・・」とこちらもそう思ってしまった。同様に女優のポスターも「掘っている穴を隠す用かな」と思っていたのだけど、最初に脱獄を否定されていたので余り深く考えていなかった。
だけど実際はその通り、脱獄に使われたものだった。
しかし、元々ロックハンマーは「脱獄」のために使われたものではなく「趣味」のために使われていたもので、穴を掘っていたのも刑務所内で生きるための「趣味」だった。
趣味も刑務所内の環境を良くしようとしたのも看守に怒られようがレコードを放送で流し続けたのも、人間らしくいようと「希望」を忘れないためにやっていたのかもしれない。
脱獄したのも「自由を求めて」という話ではなく、刑務所内部には「生きる希望」が無いとアンディが見切りをつけたからというように私は見えた。(トミーが殺されたことはきっかけになったのだろう)
作中で「必死に生きるか、必死に死ぬか」という言葉があったけど、刑務所内での活動も脱獄を選んだのも、アンディが必死に生きるためのものだったんだろうな・・・と思う。
その行為が最後にレッドにも「希望」が繋がっていくのが、感動してしまった。
見終わったあとはなんとも言えない気分になって、自分にとっても、多分コレは心に残る映画になったんだろうな・・・と思った。
名作と言われている存在の映画を見ると、視聴したあとは誰かに語りたくなったり、映画の気分が抜けなかったりしている気がする。そして「面白かった」「感動した」という気持ちはわかるのだけど、自分の中でその面白かった部分を簡単に言語化できなかったりするな・・・と最近気がついた。
言語化できないのは自分のアタマがお粗末だからという可能性は否定できないし、元々言語化は苦手なので実際そうだ。
だけど、アタマの出来の問題は置いておいて、もしかしたら他の人も同じなのかな・・・とふと思った。
みんな、見終わったあとに何との言えない気持ちになり、語りたくなっているのかな。そういう映画が名作といわれているのかな・・・と思ってしまった。
『ローマの休日』のときも思ったけど、金ローは映画初心者に対して入門編として過去の名作をこれからも放送して欲しいな・・・と思いました。良いきっかけになったので、これからもお願いします・・・!